オーストラリアwithスペシャルキッズ

個性的な息子たちが日本デビューする日まで

深刻なVIC州の自閉症児の学校教育問題

急に冬っぽく寒くなったメルボルンです。

昨日の朝は最低気温5度でした。

昨日の新聞、The Age にあった記事。

Too smart, too distruptive

この記事を読んだら、とても他人事と思えませんでした。

この少年、LucasはDS1が7歳で診断されたころに近いものがあり、もし私たちがそのころメルボルンに住んでいたら、きっと今のDS1はなかったと思います。

シドニーではDS1はメインストリーム小学校から自閉症団体Aspectの半官半民のスペシャルスクール(トランジションクラス)に転校でき、そこで2年間、しっかりサポートしてもらいました。

そのおかげで自尊心を回復し、完ぺきではないけど不安や怒りをコントロールするスキルを身に着け、メインストリーム小学校に戻ることができました。

ヴィクトリア州は自閉症の研究や教育は他州よりも進んでいると思います。

ただ、学校教育では問題ありです。

このLucasのようにIQ70以上あるとスペシャルスクールに入れず、トランジションクラスもない。

トランジションクラスは、メインストリーム小学校内にスペシャルスクールに在籍したまま、1:5で先生がつき、自閉症児のクラス(教室)があり、そこの学校行事などに参加しつつ、メインストリーム環境に馴染んでいき、メインストリーム小学校に転校する準備をします。

メインストリームの小学校はといえば、ティーチャーエイドはいるけれども厳しい査定があって、行動に問題があってもエイドのサポートを受けられる自閉症児は限られてしまいます。

私たちは幸い、とても小さい規模で、しかも校長先生が私たちに好意的な小学校を見つけることができ、DS1は先生方に見守られ、楽しく小学校を卒業することができました。

でも、引っ越しにあたり見学にいったいくつかの小学校の校長から、冷たいあしらいを受けました。

担任も大事ですが、公立小学校といえど校長がマネジメントしているので、校長に近づきやすく、校長と良い関係を築けるかは、特にスペシャルスクールに入れないとか、エイドがつかない場合の学校選びにとても大切だと思います。

この記事の最後にもある通り、結局政府教育省に改善を要求したとしても動いてくれそうにありません。

DS1は実際には良い環境を求めて小学校を3回転校しました。

もし今の環境が良くないのであれば、地道に情報収集して親のあなたと個性的な自閉症のお子さんにぴったりの学校を探し続けるしかないと思います。

実際、DS1は今8年生で、2つ目のハイスクールに通っています。もしかしたらまた転校するかもしれません。

とにかく誰かに頼っていては何も改善しませんので、自分が彼が過ごしやすい環境を求めて動くだけです。

AspectのようなTransitional Class誘致運動とか、なにかLucasとその家族のようなギャップにはまってしまった自閉症児のいるファミリーの役に立つことをすることは大事かもしれないと思えてきました。。。